福島県市長会事務局

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平成24年度県予算編成に対する要望



◆災害対策本部関係 

放射性物質による汚染土壌等の除染の実施について

 原子力発電所事故により流出し、地表等に滞留している放射性物質は、除染することが最善・最適な解決策であり、国及び東京電力が全額費用を負担し、一刻も早く除染事業を実施することが急務である。
 ついては、次の事項について国に対して働きかけられるとともに、県においても特段の御配慮を要望する。

1.除染事業については、市町村の財政負担も含め、各市町村に現地担当者を配置するなど国の全責任において実施すること。

2.国の方針に先んじて独自に行った除染については、補助制度がない状態であるため、福島県民健康管理基金などを活用した補助制度を創設すること。

3.県管理の市街地を通る道路や河川の除染を早急に行うこと。

4.長期間にわたる除染作業を安全・確実に実施するため、県内に日本の中心的放射線の研究所を設置すること。


放射性物質を含む下水汚泥の処分について

 下水道施設の円滑な維持管理や住民の生活環境の保全を早急に図るため、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.放射性セシウム濃度が1kgあたり8,000ベクレル以下の下水汚泥であっても、県内各市町村においては下水汚泥最終処分場の周辺住民から、処分場への埋め立て処分に関する理解が得られず、下水処理場の敷地内に仮置きせざるを得ない状況にある。放射性物質を含むすべての下水汚泥について適正に処理するため、最終処分場を県において確保すること。

2.放射性物質を含む下水汚泥の処理に伴う財政的負担について、支援を図ること。

原子力災害からの復旧・復興に向けた支援等について

 原子力災害は、震災からの復旧・復興と異なる前例のない長期間の財政負担を要することとなり、県全体の復旧・復興には原子力災害に特化した施策を国が責任をもって展開することが不可欠であり、また、現地において状況を的確に判断・対応する必要がある。
 ついては、次の事項について国に対して働きかけられるよう特段の御配慮を要望する。

1.現行法体系にとらわれない特別措置をその時々の情勢に則し速やかに実施すること。

2.国が設置する現地対策本部については、権限と財源及び人員を充実・強化すること。

3.放射能被害からの復興に向けた財政支援について国に働きかけられるとともに、復興のための交付金制度は、市町村の復興計画に応じて自由裁量を認めること。


 
◆総務部関係

市町村振興基金の充実について

 市町村振興基金については、国の地方債計画に計上されていない事業に対する起債として、市町村にとっては非常に重要な財源となっている。
 ここ数年、各市町村においては、起債残高の増嵩による財政の硬直化が指摘されており、新たな指標としての実質公債費比率の設定による起債の制限や地方自治体財政健全化法による特別会計を含めた健全化が求められるなど、財政運営全般にわたりさまざまな取り組みを行っているところである。
 このような中にあって、住民の福祉向上に向けたまちづくりを実施していくにあたっては、市町村振興基金は市町村の財政運営において必要不可欠な財源であり、また、無利子枠の設定や低金利の融資など財政運営の負担軽減につながる制度であることから、これまで同様に継続して活用が認められるよう貸付枠の確保及び無利子枠の拡充について特段の御配慮を要望する。


◆企画調整部関係

震災復興計画の着実な推進について

 一刻も早い復興を図るため「福島県復興ビジョン」が策定されたが今後、復興ビジョンを踏まえて、主要な施策ごとの具体的な取り組みや主要な事業に係る「福島県復興計画」を策定する予定となっている。
 ついては、大震災からの早期復興を図るためには「福島県復興計画」の迅速かつ着実な推進が重要であることから、これら予算の確保について特段の御配慮を要望する。
 また、各自治体が策定する震災復興計画を計画的、効果的に進めるためにも県においては復興に向けた取り組みに対する総合的な相談、支援窓口の設置や震災復興計画への統一的な財政支援制度を創設するよう特段の御配慮を要望する。

再生可能エネルギー普及の推進について

 今般の震災・原子力災害を受け、電気の安定供給が困難となってきており、企業はもちろん一般家庭においてもより一層の節電対策が求められている。
 ついては、次の事項について国に対して働きかけられるとともに、県においても特段の御配慮を要望する。

1.再生可能エネルギー普及推進市町村等支援事業(再生可能エネルギー導入推進市町村支援事業)補助金については、事前に各市町村からの要望額を把握した上で、予算の確保及び補助金を拡大すること。また、対象となる再生可能エネルギーの中に、家庭用燃料電池や自然冷媒ヒートポンプ給湯機なども追加すること。

2.バイオマス発電を核としながら、太陽光発電と風力発電、地熱発電、波力、潮力などの海洋発電などによる“再生可能エネルギー基地”を形成し、全市の消費電力を“再生可能エネルギー基地”で賄うことができるようなまちづくりに対する総合的な支援を行うこと。

3.木質バイオマス発電施設建設に対する補助率を嵩上げすること。また、将来の安定的な運営のため、県内における、間伐材、建設廃材、発電チップの原材料等の安定供給に向けたシステムづくりを支援すること。

公共施設の早期復旧について

 多大な被害を受けた公共施設については、早期に復旧し、耐震性能を確保するなど住民の安全・安心を確保しなければならないが、自治体においては、かなりの財政負担を強いられる。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.公立社会教育施設災害復旧費補助率(県費)の嵩上げについて
 学校教育施設同様の補助率となるよう補助対象分に県費の嵩上げをすること。また、60万円未満の被害については、補助対象外となっているため、県単独での財政支援措置を講じること。

2.災害時応急避難所となる公共施設の早期復旧等について
 被災した体育館等応急避難所としての役割を果たす公共施設の早期復旧のため、補助金等の財政支援については、災害救助法の適用地域全域を対象とすること。また、公共施設の耐震化の推進・早期完了を図るため、補助制度をなお一層充実させること。

3.公立文教施設の耐震化にかかる財源の確保について
 公立文教施設等の速やかな耐震化及び災害時の避難施設としての整備等にかかる国庫負担比率を引き上げるよう国に対して働きかけられるとともに、県においても十分な財源を確保すること。

 
◆生活環境部関係

被災合併処理浄化槽の復旧支援について

 合併処理浄化槽は、公共下水道などと同様、生活排水処理施設の一つとして、公共用水域の水質保全に大きく寄与する施設である。
 一方、今般の震災により、浄化槽設置整備事業により設置された合併処理浄化槽において、槽の浮上や浄化槽本体の破損、仕切板等の内部部品の破損などが多数生じており、損傷した浄化槽の継続使用により公共用水域の水質に悪影響を及ぼす状況が懸念される。
 ついては、合併処理浄化槽は市民生活に不可欠なライフラインの一つであるとの認識に立ち、生活排水による公共用水域の水質汚濁を防止する観点から、合併処理浄化槽の入れ替えに対する補助制度及び修繕に対する補助制度の創設について特段の御配慮を要望する。

 
◆保健福祉部関係

国民健康保険税収入の大幅減に対する財政支援について

 平成24年度の国民健康保険の事業運営にあたり、国民健康保険に加入する世帯の平成23年所得が東日本大震災による影響により大幅に減少することが見込まれることから、現行の国民健康保険調整交付金要綱に定める「保険者の責めによらない特別事情に対する支援」のうち、「その他特別な事情に対する支援」を来年度以降も継続するとともに、予算措置額を拡大し、国民健康保険事業の安定運営に対する支援措置を講じるよう特段の御配慮を要望する。

被災者等に対する介護保険サービス提供基盤の整備・充実について

 被災者を受け入れている地域の介護保険施設等においては、利用定員を超過した状態で要介護者等の介護を行っているところであり、当該地域の住民に対する介護保険サービスの提供にも支障が生じている。
 ついては、安定的かつ円滑な介護保険給付を確保するため、被災地域等の意向を踏まえつつ、サービス提供基盤の整備及び充実を図られるよう特段の御配慮を要望する。

保育料の減免及び広域入所者負担金に対する財政支援について

 警戒区域及び緊急時避難準備区域内の子どもが市立保育所へ入所する場合、避難生活や失業等厳しい経済状況にある保護者の負担軽減のため、市独自に一時保育及び特定保育を含め保育料の減免を行っている。減免による減収に対しては、何ら補てん措置がないため、新たな市町村の財政負担が生じている。
 また、ほぼ全域が警戒区域や緊急時避難準備区域に指定されている市町村の保育所児童は避難を余儀なくされ、相当数の広域入所が生じているばかりか、当該区域に指定されていない地域においても、放射能汚染による子どもの将来的な健康影響を恐れ、一時的な市・県外への避難が生じているため、拍車をかけて非常に多数の広域入所が発生している。広域入所にかかる市町村負担金は、国で定める基準単価等に基づき、入所保育所毎の対象児童数に応じて算出されるが、自らが運営する場合の保育所運営費と比較し割高であるため、市町村の財政負担は非常に大きい。
 ついては、原子力発電所事故という特異的な災害の特例措置として、これらに対する財政支援を講じ、地方負担を軽減するよう特段の御配慮を要望する。

放射線による住民の健康管理について

 原子力発電所事故に伴う放射線による健康被害への不安が増大しており、住民に対するきめ細かな対策が求められている。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.県は主体性を持って、より詳細な放射線量の測定を行うこと。

2.住民全員を対象とした外部・内部被ばく線量調査を実施し定期的な健診・医療の受診及び相談体制を確立すること。また、特定健診に追加する検査項目に係る経費を確保すること。

3.ホールボディカウンターを公的医療機関へ配備すること。また、設置に係る費用の補助制度がないため、県民健康管理基金などを活用した補助制度を創設すること。

4.市町村が実施する健康診査及びがん健診費用に対しさらなる財政支援を行うこと。また、特定健診・市民健診に該当しない39歳以下の者の健診内容の充実を図ること。

5.健康管理を推進するため健診データ管理システムの構築にかかる経費を確保すること。

6.県民健康管理の実施について、詳細調査に実施にあたっては、区域や年齢、基本調査の結果など対象者や対象地区を限定せず、避難区域外の18歳未満のものに対しても血液検査や尿検査を含めた詳細調査を実施するなど対象者を拡大し県の経費で全県民を等しく健康管理をしていく体制を整備すること。

7.国が定める避難基準値(20mSv/年)以下の地域であっても、住民が原子力発電所事故の被災者であることを公式に認め、住民の長期健康管理(最低30年間)及び疾病対策に全責任を負うことについて国に働きかけること。

8.長期間にわたる健康管理等を安全・確実に実施するため、県内に専門医療施設を設置すること。

個人線量計(バッチ式線量計)整備支援事業の継続について

 放射線による外部被ばく量の測定を行うため、「ふくしまの子どもを守る緊急プロジェクト」として個人線量計(バッチ式線量計)の配付に対する支援事業が創設されたところである。
 ついては、住民の不安の解消と健康管理につなげるため、24年度においても引き続き実施するよう特段の御配慮を要望する。

地域医療の確保・充実について

 地震、津波、原子力発電所事故に伴う放射能の問題及び風評被害は、かつて経験したことのないものであり、これらの事態は、地域医療の要である医師の招へいにあたって新たな障害となっている。
 放射能問題により多くの医師が県外に避難しており、特に緊急時避難準備区域においては医師不足が著しいものとなっている。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.公的病院への医師派遣事業の継続・拡大すること。

2.派遣医師を増員すること。

3.緊急時避難準備区域における医療法人への医師離れをおこさないための補償を行うよう国に対して働きかけられること。

災害拠点病院等の耐震化に係る補助金の交付について

 市立病院は市民の生命と健康を守るという役割を堅持するため、また、数多くの医療機関が被災により休診を余儀なくされている中、災害拠点病院としての役割を果たすため、地域医療の最後の砦として患者の受入れを行ってきた。
 一方、本震や度重なる余震により建物内外の壁等に亀裂が発生するなどの被害が生じており、今後の大規模震災の発生に備え、患者の安全確保を図るとともに、災害拠点病院としての本院の役割を十分発揮するため迅速かつ適切な耐震化対策が必要である。
 ついては、国の医療施設耐震化臨時特例交付金や地域医療再生臨時特例交付金の活用等による補助金の交付について特段の御配慮を要望する。

災害時の応急給水設備整備に対する補助について

 自治体においては、受水池等の各施設に緊急遮断弁等の整備を図るなど災害時の飲料水確保に努めているが、確保した飲料水を円滑に給水するため設備の整備等が必要である。
 ついては、貯水施設への給水口整備、停電対策として動力式ポンプ等の配置及び機材収納倉庫の整備、加圧式給水タンク車及び給水タンク等購入などにかかる経費の補助について特段の御配慮を要望する。


◆商工労働部関係

雇用対策の推進について

 東日本大震災や原子力発電所事故の影響により地域内の様々な業種での事業活動が大きな打撃を受け、多くの事業所の操業再開が遅延、見通しがつかない状況にあり、多数の失業者が発生するなど雇用情勢が非常に厳しい状況にある。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.各種施策に基づいた事業の実施により地域経済の活性化と雇用の安定化を図るとともに雇用状況が厳しい市町村に対する予算配分を行うこと。

2.緊急雇用創出基金事業は多くの雇用を生み出す市町村の雇用対策の柱となっていることから24年度以降も継続すること。また、当該事業について、雇用契約後であっても遡及適用を可とするよう制度の改定を行うこと。

3.平成24年3月31日をもって終了する「がんばろう福島!“絆”づくり応援事業」を24年度以降も継続して実施すること。

4.制度活用の利便性を向上させるために手続きの簡素化を図ること。

5.避難指示区域にあった事業所が事業を継続・再開するために新規の雇用を行う場合には、特段の助成制度が受けられるようにするなど、被災企業に対する支援や被災者等の雇用対策を特に強化すること。

6.今後の対策においては、短期的な視点での対応を確保しつつ、中・長期的な視点からは、新規創業支援の延長を始め、税制面での更なる特例措置を設けることなどにより地域内の企業に新規募集を促す新たな施策を講じられること。

中小企業に対する支援について

 東日本大震災及び原子力発電所事故の影響により地域内の様々な事業活動が大打撃を受け、多くの事業所の操業再開が遅延するなど、非常に厳しい状況にある。
 また、風評被害もあいまって、商工業、観光サービス業は多大な影響を被っている。
 このため、国・県においては中小・零細企業等への支援策として新たな補助制度の創設、震災に伴う特別資金での支援など各般の施策を講じているが、原発事故により市民の多くが避難していたため、事業再開を躊躇している事業者が多くある。
 ついては、次の事項について国に対して働きかけられるとともに、県においても特段の御配慮を要望する。

1.被災事業者の早期の経営再生を確かなものとするため、中小企業等復旧・復興支援事業については、24年度以降も継続して実施すること。また、当該補助事業は1事業所あたり補助申請は1回限りとしていることから、今年度に補助申請を行った事業所でも、次年度以降も引き続き補助対象とすること。

2.「ふくしま復興特別資金制度」を24年度以降も継続すること。

3.県内外に移転しながら操業開始した企業等が、各区域設定が解除となり、これまで操業していた市町村に戻り、操業を再開する場合の再移転費用などの新たな支援策を創設すること。

4.補助事業を含めた経営支援、技術力強化支援を図るための予算措置を講じること。

5.すべての損害(実害・風評被害)について、早急な仮払いを含めた賠償等を責任をもって行うこと。

新たな産業集積のための中核的工業団地計画の推進について

 東日本大震災及び原子力発電所事故並びにそれに伴う風評被害により、既存企業が県内外に流出するという危機に直面し、多くの雇用の場が失われることとなった。
 ついては、県が進める半導体、輸送用機械、医療・福祉機器、再生可能エネルギーなどの新たな産業集積のための受け皿として中核的な工業団地の整備が必要であるが、大規模な工業団地造成には多額の費用と専門的な知識を有する人員を要することから、県を中心とした事業主体による工業団地計画を推進するよう特段の御配慮を要望する。

ロボット工学産業など新分野への進出支援について

 原子力発電所の事故により製造業においては、生産資材調達が困難な状況や製品の出荷の際に放射能検査が求められる状況が発生し、従業員の避難状況などから生産が大きく減少している。
 地域の工業生産を回復させ、成長軌道に誘導するためには、様々な事業者が関わることのできる地域部品産業界の復興施策を実施する必要があることから、原子力発電所の作業に使用するロボット技術高度化研究施設やメンテナンスセンターを核としたロボット工学産業など新分野への進出促進を図る必要がある。
 ついては、ロボット工学産業など新分野への進出実現のための総合的な支援について特段の御配慮を要望する。

県立テクノアカデミー浜の高度化の推進について

 東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の影響により本校は休校状態となっているが、今後の地域産業復興に向け、地域の産業復興ニーズに即した高度な職業能力を持つ人材育成並びに企業立地の進展に応える人材育成をさらに進展させる必要がある。
 ついては、原発事故収束後の本校の早期再開と普通課程の全学科を専門課程に格上げし、同校を県内の職業能力開発施設の拠点校と位置付けしたうえで、職業能力開発促進法に基づく「職業能力開発大学校」に昇格させることについて特段の御配慮を要望する。

職業訓練共同施設等整備費補助金の弾力的な対応について

 東日本大震災により建築系認定職業訓練施設である「平共同職業訓練センター」が被災したことで職業訓練の実施に支障が出ており、現在、施設の移転・改築を検討しているところである。
 移転・改築を行うにあたっては、国の職業能力開発設備整備費等補助金(認定職業訓練助成事業費)の活用を考えており、国においても、同補助金について、特例措置として、被災した認定職業訓練施設の復旧経費に係る国から県への補助率等を引き上げる特例を設けることとし、県に対しても、今回の特例措置が少しでも認定職業訓練実施事業主等の負担軽減につながるよう配慮を求めている。
 ついては、平成23年度単年度での改築が困難であることから国に対し、補助金の平成24年度着手事業への適用について強く働きかけられるとともに、平成24年度職業訓練共同施設等整備費補助金について、国の特例措置に係る考え方に基づき、自治体及び認定職業訓練実施事業主の負担軽減につながるよう特段の御配慮を要望する。

積極的な観光施策の展開について

 原子力発電所事故により本県のイメージが低下し、定住人口や交流人口が減少傾向にあり、観光産業等に大きな打撃を受けていることから、次の事項について国に対して働きかけられるとともに、県においても特段の御配慮を要望する。

1.多くの方々に現地に足を運んでもらい安全性を実感していただくとともに、それらの様子がマスコミ等で報道されることが最も効果的であることから、国際的・全国的な会議やイベント等の誘致について積極的に取り組むこと。

2.平成25年NHK大河ドラマ「八重の桜」を活用した観光誘客を図るため、大河ドラマ館の整備や誘客宣伝など各種事業への積極的な取り組み、さらに地域の取り組みに対する支援をすること。

3.すべての損害(実害・風評被害)について、早急な仮払いを含めた賠償等を責任をもって行うこと。


◆農林水産部関係

農地の放射能対策の実践に向けた支援について

 県においては、農地の放射性物質除去・影響軽減対策技術の確立に向けた各種試験が実施されており、可能な技術から実施する方針となっている。
 ついては、同技術対策を平成24年の作付け前に実施できるよう、早期の普及体制の確立について特段の御配慮を要望する。

放射線量を低減するための耕作用機械に対する助成制度の創設について

 放射性物質の広範囲にわたる拡散は、土壌の汚染により農業に対して深刻な影響を与えている。
 この状況に対して、学術機関等において対策が研究されており、土壌の放射線量を低減するための方法の一つとして、深耕により表土の入れ替えを行うことが有効であるとされている。
 ついては、地域ぐるみで深耕を実施することにより農作物への放射性物質の移行を抑制するとともに、空間線量の低減にも効果が期待できることから、トラクターのアタッチメントの一つであるリバーシブルプラウ等を自治体や農業生産団体等で購入し、農業生産者に貸し出す事業の創設について特段の御配慮を要望する。

食品の安全・安心確保対策について

 原子力発電所の事故に伴い農業者は不安を抱えながら作業に当たっている。自治体においては、その不安を解消するため測定機器の整備を行い、農畜産物・農地の土壌等における放射性物質の濃度を把握するとともに、農産物等の自家食料を検査して安全を確認する取り組みを進めている。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.測定機器の整備については、福島県民健康管理基金などを活用した補助制度を創設すること。

2.生産した農作物等について、農業者が放射能の測定を手軽に行える環境を整えるため各農業普及所単位で測定機器を設置すること。

農産物の風評被害対策事業について

 農産物の販売が厳しい状況にある中、「がんばろう福島!」など首都圏を中心に本県の農産物等の販売促進キャンペーンへの参加や独自に特産品・観光のPRを実施してきたところである。
 ついては、今後も本県の農産物の販売については、厳しい状況が予想されるため、風評被害対策にかかる各種PR販売事業に対し、補助事業等の予算措置を講じるよう特段の御配慮を要望する。
 また、災害により被った損害(実害・風評被害)については、早急な仮払いを含めた賠償等を国の責任において行うよう国に対する働きかけについて特段の御配慮を要望する。

戸別所得補償制度の適切な執行について

 放射性物質の拡散は、食の不安や風評被害をもたらし、農業に極めて深刻な影響を与えている。
 農業生産者に対して標準的な生産費を補償するものとして農業者戸別所得補償制度があるが、このうち、米の当年度における販売価格が標準的な販売価格を下回った場合にその差額分を交付する変動部分の交付額は、全国的な米の販売価格の平均の増減に基づいて決定することとなっている。
 このため、風評被害等の影響により本県の米価が他県に比べて著しく下落した場合、本県においては米価の下落による損失と変動部分の交付額に大きな差が生じ、県内の生産者に深刻な影響を及ぼすことが懸念される。
 ついては、こうした事態が生じた場合に、原子力発電所事故の影響を最も受けている本県は別枠で補償するなど著しい米価下落による損失への対応を国に対して働きかけられるよう特段の御配慮を要望する。

植物工場等の建設促進の支援について

 津波により太平洋沿岸の農地に海水が侵入し、水田や畑等の農地や農業用ハウス等に甚大な被害が発生した。
 また、放射能汚染により農産物の出荷制限や水稲の作付制限が広がり、農業者は農業の再開や将来の展開が見えない状況にある。
 特に、農地についての土壌中に残留した塩分・重金属・放射性物質の汚染により安心安全の農作物栽培を推進してきた農業に大きな打撃となっている。
 こうした中で、農業の再開には汚染土壌を使用しない植物工場の建設の検討は必要である。
 ついては、原発災害地域の復興のための発電を含む植物工場調査研究事業に対する補助及び被災地域での植物工場に対する補助制度の創設について特段の御配慮を要望する。

大規模農業法人のための支援について

 放射能汚染による農産物の出荷制限が広がり、被災地だけでなく日本全国に大きな打撃を与えており、農業者にとっては、農業再開の糸口も見えなく将来に不安を抱いている。
 これまでの農業経営は、大型ほ場整備による担い手中心の土地利用型で推進してきたが、今後の地域農業の復興のためには、300〜500ヘクタールの大規模化、経営の複合化、六次化などが重要である考えの下、各地域から大規模農業法人設立に向けた研究の動きがある。
 ついては、被災地の地域再生にかかる救済策として、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.大規模農業法人設立に向けた研究ソフト事業への支援を図ること。

2.大規模農業法人設立に伴う新たな補助制度を創設すること。

畜産農家に対する支援について

 原子力発電所事故の影響は、畜産農家に多大な影響を及ぼしており、7月には牛の出荷制限がされるなど肉用牛肥育農家の経営は非常に厳しい状況となっている。出荷制限が解除されても経営規模の維持が難しい状況にあり、経営の継続のためには、子牛の導入による経営規模の維持が必要である。
 ついては、肉用牛肥育農家への子牛導入にあたり、補助事業の創設について特段の御配慮を要望する。
 また、乳用牛を飼養する酪農家への飼料購入費の補助と粗飼料の安定供給対策についても特段の御配慮を要望する。

農業用水用ため池等の安全点検経費に対する補助について

 東日本大震災により多数の農業用水用ため池に亀裂や漏水が発生した。
 ついては、施設の安全性を確保するため復旧工事等を行うにあたり、被災状況を的確に把握する点検調査が必要であることから、それらに要する経費の補助について特段の御配慮を要望する。

 
◆土木部関係

道路の整備促進について

 被災地域の物流機能の回復を図るとともに、一日も早い復旧・復興に向けて、下記道路の整備促進について特段の御配慮を要望する。

1.東北中央自動車道の整備促進を図ること。

2.磐越自動車道全線4車線化の早期整備を図ること。

3.常磐自動車道を早期に全線開通すること。

4.国道115号阿武隈東道路・霊山道路の整備促進を図ること。

5.国道115号相馬南バイパス4車線化の早期整備を図ること。

6.国道115号(現道:福島〜相馬間)の整備促進を図ること。

7.国道118号(須賀川市〜会津若松市間)に係る塚松バイパスの整備促進を図ること。

8.阿賀川新橋梁及び国道118号若松西バイパスの整備促進を図ること。

9.国道288号バイパス及び国道294号バイパスの整備促進を図ること。

10.国道294号(江花地内)の整備促進(現道拡幅)を図ること。

11.国道399号の福島飯坂地区災害の早期復旧を図ること。

12.国道459号線西新殿バイパスの早期整備を図ること。

13.県道相馬亘理線について、かさ上げ等の早急な復旧を行うとともに、被災地の土地利用を考慮したルート変更も含めた整備促進を図ること。

14.県道原町海老相馬線及び市道日下石石上線について、防災対策及び被災地の土地利用を考慮したルート変更も含めた一体的な整備促進を図ること。

15.主要地方道原町川俣線について、八木沢峠のトンネル化も含めた整備促進を図ること。

16.主要地方道北山・会津若松線について、歩行者の安全確保と交通渋滞緩和のため整備促進を図ること。

17.主要地方道中野須賀川線に係る袋田バイパスの整備促進を図ること。

18.主要地方道原町二本松線の花ヶ作工区の整備促進を図ること。

19.阿武隈山系横断道路の整備促進を図ること。

20.地域高規格道路・会津縦貫南道路の国直轄権限代行による早期着 工及び事業促進を図ること。

21.被災市街地のまちづくりに併せて二線提としての役割を果たす防災道路及び防災緑地を整備すること。(一般県道豊間四倉線など)

22.地方経済の先行きは不透明であり、各自治体の財政状況が好転する兆しがない状況であることから、県における県施行工事負担金の廃止または軽減を図ること。

津波防災対策の推進について

 沿岸部は、津波被害により甚大な人的被害と住家被害が発生し、その被害は内陸部まで及んでおり、現在も震災の爪あとが数多く残されている状況にある。
 また、同時に防潮堤・防潮林が壊滅的な被害を受け、海岸線は高潮による浸水等が大きな問題となっている。
 被災地の復興に当たっては、被災しても人命が失われない減災の考え方に基づく災害に強い地域づくりが求められており、また政府の東日本大震災からの基本方針においても、地域ごとの特性を踏まえ、ハード・ソフトの施策を組み合わせた多重防御による津波防災まちづくりを推進することが示されている。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.沿岸地域における被災市街地の復興に向けて、被災市街地のまちづくりに併せた河川、海岸、港湾等の津波防災対策を図ること。

2.家屋や農地を守り、高潮及び台風等による再被災防止の観点から、早急に応急工事に着手すること。

3.今後の地域の安全・安心な生活や基礎的な経営基盤回復を図るため、新技術指針の下、早急なる河川・海岸復興計画の策定と海岸保全施設を早期に本復旧すること。

災害復旧事業について

 急傾斜地崩壊対策事業に伴う受益者負担金は、県はその利益を受ける限度において、受益者に費用の一部を負担させることができるとされているが、現状においては、県が市町村に意見を聴取のうえ、県議会の議決を経て市町村に負担させている。
 さらに、国の直轄事業負担金が廃止の方向で整理されつつある中で、県営事業における市町村負担金については継続されており、市の財政を圧迫している状況にある。
 また、急傾斜地等で被災した宅地の中には、現行の災害関連対策事業では採択基準を満たさず、被災者を救済できない箇所が存在する。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.急傾斜地崩壊対策事業の市町村負担金を原則廃止とすること。

2.受益者負担金は、県が直接受益者に負担を求めること。

3.災害関連地域防災がけ崩れ対策事業及び災害関連緊急急傾斜地対策事業の予算を十分に確保すること。

4.現行災害関連対策事業で採択基準外となっている被災箇所を救済すべく、小規模急傾斜地崩壊対策事業を創設すること。

夏井川河口閉塞及び仁井田浦の海水による浸食について

 仁井田川は本来夏井川に流れ込む支流であったが、仁井田浦の砂州が流出し完全に開口したことに加え、夏井川河口が閉塞したため、夏井川からの流れが逆流するようになったことに伴い、慢性的に水位が高い状態となり、さらに、河口と化した仁井田浦には直接高波が押し寄せるなど危険な状態となっている。
 これを改善するために、県では平成22年度に夏井川河口に導水路を設置したが、東日本大震災の津波により導水路は流失し、さらに地震による全体的な地盤沈下が発生したことから、従前よりも状況が悪化している。
 ついては、下記の事項について特段の御配慮を要望する。

1.仁井田浦の開口部を閉め切り、夏井川の河口閉塞を解消するなど抜本的な対策工事を実施すること。

2.仁井田川の堤防高の嵩上げ工事を実施すること。

土砂災害危険箇所に対する崩落対策事業の推進について

 東日本大震災の発生直後に国と県が実施した土砂災害危険箇所緊急点検の結果により要継続調査等となっている箇所においては、場所によっては亀裂が生じ、余震や降雨の際には住民が不安を抱えているため、早急に崩落対策の事業化がなされるよう特段の御配慮を要望する。

港湾の復旧について

 太平洋沿岸の港湾については、津波で甚大な被害を受けており物流機能の回復を図るため、早期に復旧する必要がある。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.小名浜港等について
(1)県漁業協同組合連合会から優先的な復旧の要望がある小名浜港漁港区、中之作港、久之浜漁港、勿来漁港の迅速かつ適切な復旧
(2)水産業の拠点である小名浜港漁港区施設・設備等の復旧・復興に対する最大限の支援
(3)四倉漁港、豊間漁港、江名港、小浜漁港の復旧・復興

2.相馬港について
(1)多目的国際ターミナルである3号埠頭の着実な整備・早期完成
(2)沖防波堤及び南防波堤の整備促進・早期完成
(3)3号埠頭における大規模地震対策の推進
(4)5号埠頭危険物貨物取扱用地及び港湾関連用地の分譲促進
(5)内航フィーダー航路利用促進のためのポートセールス活動の強化
(6)コンテナ荷役設備(ガントリークレーン)の早期整備

都市公園環境緊急改良事業について

 都市公園等については、市民のやすらぎや憩いの場、さらには子どもたちの遊びの場として利用されている。
 原子力発電所の事故により、子どもたちが安全に安心して遊ぶことができるよう放射線の空間線量1μSv/h以上の箇所はその数値を低減するよう、都市公園環境緊急改良事業を実施しているが、市民の安全・安心を図るためには補助対象施設を拡大し1μSv/h以下の箇所も除染が必要である。
 ついては、放射線空間線量の数値拡充と当事業の予算確保について特段の御配慮を要望する。


◆教育庁関係

給食の安全確保対策について

 給食に使用する食材の安全性に対する不安の声が保護者から寄せられている状況にあり、使用食材の検査の強化や情報公開、児童生徒に与える影響等の明確な見解が一層求められている。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.学校給食を安全に安心して提供できるよう、食品の市場流通段階におけるモニタリングの強化と情報の適切な公表、給食食材における含有放射線量の安全基準等を策定すること。

2.各保育所での検査態勢を整え、きめ細かな測定と情報発信を行うことが出来るよう、簡易型測定器を設置するための費用を全額補助すること。

放射線低減のための補助について

 放射性物質の流出により子どもたちをはじめ市民の健康被害が懸念されている。
 このため、将来を担う子どもたちの安全・安心な生活環境を確保するため、早急に放射線量を低減させる必要がある。
 ついては、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.学校・保育所等の校庭、所庭の表土改善については、空間線量率が毎時1μSv/h未満の校庭等の表土改善の場合、補助率は2分の1となっているが、各自治体の負担を軽減するため所要額の全額を補助対象とすること。

2.スポーツ広場などの体育施設等の表土除去の費用にかかる財政支援を講じること。

3.各市町村や研究機関において、表土除去を簡易にするための表土除去(保護者等が実施した場合の経費も含む)を対象とした補助制度を創設すること。

4.園舎等の屋根の上等の危険を伴う場所の除染作業やコンクリートの表面を削る作業の委託等に対する補助制度を創設すること。

小学校児童の通学費用に対する助成について

 東日本大震災により校舎の倒壊の恐れがある学校については、使用不能となっているため、他校の教室等に分散して授業を行っており、児童輸送のためのバス運行委託料が生じている。
 また、特定避難勧奨地点に指定された地域の児童の通学支援にかかる輸送費用も生じている。
 ついては、これらの費用の財政措置について国に対して働きかけられるとともに、県においても特段の御配慮を要望する。

水泳授業の屋外プール使用中止に伴う
屋内プール施設代替利用事業について

 放射線の影響を抑えるため、平成23年度屋外プールの水泳授業を実施しないとする小中学校については、その代替措置として民間プールを利用した水泳授業を行っている。
 ついては、水泳授業を行う費用について予算措置を講じるよう特段の御配慮を要望する。

スクールソーシャルワーカーの継続的な配置について

 東日本大震災や原子力発電所の事故に伴い多くの児童生徒が転校しており、心に大きな不安を残している。
 特に被災児童生徒は、これまでの生活が一変したために様々な心配や不安を抱えており、学校生活の支援に止まらず家庭生活全般のケアが必要であり、スクールソーシャルワーカーはこの解決に大きな役割を果たしている。
 ついては、放射能汚染問題等の現状から、平成24年度以降も現在配置されているスクールソーシャルワーカーの継続的な配置について特段の御配慮を要望する。

校内環境緊急改善事業の補助金嵩上げについて

 放射線低減対策としての学校等へのエアコン、扇風機等の設置については補助率は2分の1となっているが、各自治体の負担を軽減するため、所要額の全額を補助対象とするとともに、平成24年度以降も補助を継続するよう特段の御配慮を要望する。
 また、暑さ対策として「よしず」や「緑のカーテン」の設置を進めているが、これらの設置にかかる費用についても財政支援を講じるよう特段の御配慮を要望する。

文化財災害復旧事業に関する補助制度の拡充について

 東日本大震災により多くの文化財が壊滅的な打撃を受け、その完全なる復旧が望まれている。
 国指定文化財については、手厚い災害復旧補助が制度化されているが、県指定文化財については、現行では補助率が総事業費の3分の1であり、また、国指定文化財に関する災害復旧について県の補助制度がないことから、市町村や所有者の財政負担の割合が大きく、復旧事業の障害となっている。
 ついては、早急な文化財の復旧を推進するため、次の事項について特段の御配慮を要望する。

1.国指定文化財にかかる災害復旧事業についても、県の補助制度を創設すること。

2.被災した県指定文化財の復旧に関する補助金について、災害復旧事業として国と同様の補助率に引き上げること。

3.指定文化財にかかる防災事業を充実させること。

夏の体験活動応援補助事業の継続・拡充について

 風評被害により教育旅行の入込み状況は甚大な影響を受けている。
 この状況の中、平成23年度に実施された「ふくしまっ子夏の体験活動応援事業」については、多くの子どもたちが、夏休み等に心身ともに伸び伸び自然活動や交流活動等ができる機会の創出及び受入地域の活性化に大きな役割を果たした。
 ついては、平成24年度についても本事業を継続するとともに、期間を夏休みに限定せず、学校授業等にも幅広く範囲を拡充するよう特段の御配慮を要望する。

被災児童生徒等就学支援事業補助金の継続について

 県においては、東日本大震災により被災し、経済的理由により就園又は就学が困難な幼児・児童又は生徒に必要な就園又は就学の支援を行っている市町村に対し平成23年4月1日から平成24年3月31日までを対象期間として、福島県被災児童生徒等就学支援事業補助金を交付し、財政的支援を実施している。
 ついては、当該事故にかかる今後の動向が予測できない状況にあり、来年度以降についても引き続き財政的な支援が必要となることから、福島県被災児童生徒等就学支援事業補助金を継続するよう特段の御配慮を要望する。